毎日ちょっとずつ重要なことに取り組む

どんな人であれ「今やっていること」は、緊急なことか重要なことのいずれかである。すぐに対応しなければならないことかじっくり考えなければならないこと、である。

緊急なことは重要なことに比べると負荷が小さく着手が簡単なことが多いことから、放っておくと人は緊急なことばかりをやるようになる。

緊急なことに追いまくられているという状況は重要なことに手をつけられないことに対する都合の良い言い訳になりうる。今日中に仕上げなければならない仕事は1年後のビジネスプランを作成することをさしおいてでも仕上げなければならない。正しい。しかし、間違っている。この正しくて間違っていることを我々はよくわかっている。ただ、わからないふりをして何とかごまかしている。

緊急なことは得てしてやりがいがあっておもしろい。そこには人間関係があり、期待と反応があり、刺激に満ちている。

重要なことはたいてい手応えがなくつまらない。孤独で平坦でのっぺりとしている。やってもやらなくても結果はすぐには出てこない。

しかし、当然のことながら今を優先して先をないがしろにする毎日は、やがてやってくる先に影をもたらす。

そこで、例えば一日の9割が目の前の緊急なことで忙殺されていたとしても、残りの1割の時間は重要なことのために確保するよう努めてみる。言い換えれば、この1割の時間は自分にとって本当に重要なことだけを考えるようにして、9割の時間は緊急なことに没頭する。

重要なことは重要なことをこの1割の時間にだけ集中して考えるようにすることである。さもなければ、9割の緊急なことにも身が入らなくなってしまう。1日は24時間あるが、そのうち睡眠(6時間)や食事(1時間×3)を差し引いた15時間の1割、すなわち90分間を重要なことのために費やす。そんな習慣を身につけたい。

緊急なことは「消費活動」であり、重要なことは「生産活動」である、とも言える。「在庫過剰」で「生産調整」が必要である人はまれであり、たいていは「品薄」状態で「自社生産」できず、仕方なくあり合わせのものを「外部調達」して何とか今をしのいでいるのではないだろうか。そこに自社の「経営理念」は存在しない。

日々の自分の「消費活動」を振り返れば、どんな「生産活動」が必要かがおのずと見えてくるはずである。さっそく「生産計画」立案に着手することにしよう。


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