会社を辞めてみた

今回の仕事を始めた折に人材エージェントの担当者L氏が漏らしていた話。

「いいですよねぇ。収入いいし、自由だし。私なんて手取り半分くらいですから。昨日なんて夜中に社長から電話がはいって徹夜麻雀でしたよ。」

「でももっともらっている人もいるでしょう?」

「いますよ。今うちにいる人では40代のコンサルタントで月収100万超の人が最高かな。」

日経を読んでいたら「サラリーマン」という特集記事で以下のような記述があった(職種が条件と違うことでトラブルになり、転職した会社を1ヶ月で辞めた男性(39)の言葉)。


今の若手はよく勉強し、キャリア志向も強い。個人の能力とは関係ない社風や価値観を説明もしないで強要すれば若手も働きにくい。
日本経済新聞 2001年2月5日・朝刊


自分自身は会社の仕事内容はもちろん、会社にいること自体も、いずれに対しても不満はなかった。でも、自分のやりたい仕事はもっと他にあるんじゃないかとは思っていた。

退職する直前は稼働状況はピークに達しており、そんな折、腰痛を患った。過労が原因と思われるが、直接的な因果関係が証明できないので労災申請はしなかった。手続きが面倒でもあったし。

患ってからは午前中に医者に行ってから出社するという生活になった。夜は相変わらず夜中まで仕事をしていたが、それまでと比べれば断然身体が楽になった。わずかの時間ながら立ち止まって考える時間を持つことができた。

将来のことをいろいろ考えた。前の仕事、今の仕事、先の仕事。しかし明確な見通しは立たなかった。

ただ「辞めても死にはしないだろう」ということはわかっていたので、今回はとりあえず辞めてみることにした。

2000年3月31日、ぴったり4年間勤めた会社を辞めた。