書く才能

二十歳の頃、漠然とライターの仕事に憧れていた。

高校時代は小論文は苦手で文章を書くのは嫌いだった
が、大学にはいると文章を書くのが好きになった。
在学中、短い期間ながらある作家の下で教えを受けていたこともあった。

文章を書けば、それを読む人に少なからず影響を与えることができる。
でも、文章を書くためには書くべき内容、テーマがなければ始まらない。

漫画家でも大学教授でもエコノミストでもそれぞれテーマを持っている人は雑誌に寄稿したり単行本を出したりする。
立場に関係なく、テーマさえあれば「ライターめく」ことはできる。

ライターは、固定的な職業というより一時的な一つの振る舞いに過ぎない。
仕事でなければ、書くことはお金ではなく喜びを得る手段になる。
(もちろん仕事だからといって書く喜びがないわけではないが)

「文章を書く能力は努力ではなく才能。自分が文章を書く才能があることに気づけた人は幸せ」と言う人がいた。

才能とは結局、それを好きになれるかどうかだと思う。