ほんとうの自分

一生の終わりは、仮面舞踏会の終わりによく似ている。その時になると仮面ははぎ取られてしまい、自分が一生の間に接触してきたひとびとが、ほんとうはどんな人物であったかがわかってくる。(ショーペンハウエル

会社を辞めてからというもの、いろいろな人との出会いがあり、様々な世界を案内された。当然のことながら一つの世界だけにとどまっていると別の世界のことを知る機会は得にくい。いまいる世界で当たり前だと思っていることでも、別の世界では驚愕の新事実だったりすることは少なくない。

まず純粋にそういったギャップを体感するだけでもそれなりに面白い。さらに進んで、そのギャップをテコに自分の実力以上の評価を受けることもできる。そもそも自分の実力と呼ばれるものは特定の環境下におけるある一時点のある一側面のスナップショットに過ぎない。機会を改め、別の角度から撮り直したら、そこに新しい切り口が見えてくることもある。

仮面を被ること選んだ、という意味では仮面を被っている時の自分もほんとうの自分。
他人から見れば仮面かどうかはわからないのかも知れないが。