それぐらい言わなくてもわかるだろう

わかっていてもできないことがある。

人とコンピュータの一番の違いは、人は間違いを犯すことがあるが、コンピュータは決して間違えないこと。コンピュータの不具合は人の間違いに起因する。

コンピュータはプログラムに記述された通りのことしかできないが、記述されたことはすべて間違いなく漏れなく実行する。

人は契約書に書いてあることすらできない(しない)こともあるが、書いていないことであっても気づけばやる(人もいる)。

あからさまに言われたことしかしない人よりも、言わなくても「これも必要じゃないですか?」と言ってやろうとする(あるいはやる)人の方が「また頼むよ」と言われやすい。

「この値段なんだからこの程度でいいだろう」とか「ここまでするのだからこの値段は妥当だ」といった判断に必要な要素をすべて契約書(あるいは契約書に当たる文書や取り決め)に盛り込むことはできない。いくら書いても書いたそばから行間が生まれ、行間に「また頼むよ」のタネが埋もれていく。

すべての行間を掘り返せれば発掘できるかも知れないが、とても掘り返しきれるものではない。なるべく低コストで求められる価値プラスアルファを提供できることが理想。言い換えればいかに楽をして儲けるかということになる。

「それぐらい言わなくてもわかるだろう」けれど。