モノは要らない

300円で買える雑誌を300円で配信しても誰も買わない。(携帯向けコンテンツ配信企業役員)

人がお金を払う動機の1つに所有欲がある。本屋でパソコン雑誌を立ち読みしてもお金を出してその雑誌を買わなければ自分のモノにはならない。

でも雑誌という紙束ではなく紙の載っている情報に価値がある。だから自分のモノにしたいのはモノとしての雑誌ではなくその中に含まれる情報。

価値はモノから関係へと移りつつある。モノを所有するよりも所有した上で何ができるかの方が重要になっている。何を持っているか、何年勤めたかという静的な事実よりも今何ができるか今何をするかという動的な現実に対して対価が発生する。

自分のモノにならなくてもかまわない。モノと自分との関係から自分の行動に役立てられる価値を見いだせればそれでいい。むしろモノになると困る。これ以上部屋にモノを置く余裕はない。