顧客の満足、社員の満足

以前、米国のサウスウェスト航空について紹介しているテレビ番組(※)を見た。客からのクレームや発生したトラブルに対処する際に、自社ではなく客の利益を考えて行動する。現場の従業員は上司に相談することなくその場で自分で判断して行動することが許されている。たとえその行動が企業のルールに反することであったとしても。

日本テレビ特命リサーチ200X!」(1999/03/07放映)

一般的に、責任者が現場にいることは少ない。従って、客からのクレームの矢面に立たされるのは担当者であることが多い。客は一人一人の担当者、一つ一つの製品をその企業の一部とみなす。現場にいる担当者の言動が企業の実体であって、ブラウン管や活字越しに伝わってくる責任者の振る舞いはむしろ表層的・部分的なものに過ぎない。

サウスウェスト航空にとって一番大事なのは従業員なのだという。同社は1971年の創業以来31年間連続で黒字を出し続けている(米国航空会社で黒字なのはサウスウェスト航空ただ一社だけ)。