派遣社員で食っていけるか?


人材派遣会社から仕事の紹介を受けても、実際に働けるのは派遣先の「事前面接」を通ってから──。そんな例が横行している。3日に発表された厚生労働省の調査でも実態が浮き彫りになったが、法律では事前面接は認められていない。(…中略…)

全国の人材派遣会社346社でつくる日本人材派遣協会の鮑啓東副会長(オリファ会長)は、「(…中略…)派遣会社がこれまで以上に派遣先での仕事の内容とスタッフの能力を正確に把握すれば、事前面接が繰り返されることは少なくなるはず」と話す。

しかし、派遣労働事情に詳しいフリーライターの山本ちずさんは、「仕事が専門的になればなるほど、派遣会社の営業担当者が派遣スタッフの能力を評価するのは難しく、限界がある」と言い切る。

根本的な解決策がなく、「開き直って事前面接を自分のアピールの場ととらえて臨むのがいちばん現実的」(山本さん)というのが実情のようだ。

日本経済新聞 2001年9月4日・夕刊「横行する事前面接」



結論から先に言うと、売れるものを持っていれば食っていける、というところか。
派遣社員には大きく分けて2種類のタイプがあると思う。

1つは、属人的専門能力を活かして売り手優位に仕事を獲得できるタイプ。
1つは、汎用性の高い補完要員として買い手の都合で仕事が左右されるタイプ。

言うまでもなく、前者は食っていけるが後者は食っていけないかも知れない。

食っていくにはウチとソトを探せばいい。

1つは、自分にしかできない仕事が何であるかを見つけること。
1つは、そういう仕事を潜在的に必要としている買い手を探すこと。

その仕事を喉から手が出るくらい必要としている買い手の場合は、すでにライバルが入り込んでいたりするから単価面で不利にならざるを得ない。その必要性にまだ気づいていない買い手であれば、それを掘り起こしていくことで単価面はもちろん、仕事を進める上でも有利に展開しやすい。

もちろん、ウチの強みが何であるかがはっきりしていることが前提だけど。


ゼネラルなスペシャリストになる
本当に無駄?
事前面接の禁止の法的根拠(派遣110番)
Office Y2(山本ちず氏)