いつかやって来る失業か、確実にやって来る失業か?

現在、日本にはおよそ5300〜5600万人の「会社員」がいて、そのうちの35%(2000万人弱)が脱サラを考えているが、実際に起業なり独立するのは15〜18万人程度だという。でも、この中には会社を作らずに「屋号で仕事をする人」は含まれていない。フリーターや派遣社員契約社員がこれに当たる。

起業してビジネスをする人を「公式職人」とするならば、「屋号で仕事をする人」は、さしずめ「勝手職人」といったところか。両者の違いは、おカミのお墨付きの有無に過ぎない。会社組織にしたからと言って必ずしも仕事がしやすくなるわけではないし、個人事業主だからと言って仕事が取れないわけではない。ただ、共通することは、自分が動かなければ確実に失業がやって来るという現実。

従業員の立場で会社にいると、どんなに会社が苦況に陥っていたとしても「いつかやって来るかも知れない失業」という以上の認識を持つことができない。そこにあるのは、自分が動こうと動くまいと、やって来るときはやって来るという事実。

現実は人を行動に駆り立てるが、事実はそこにただ在るだけ。


看板がない